前回は家族の医療費を合算することで、医療費の合計額を増やすことが出来ないかどうかを考えてみる、名付けて医療費の「おまとめ申告」作戦についてお話させて頂きました。
次に考えるのは、医療費そのものの金額を増やすことが出来ないか。
つまり、医療費の「プラスアップ作戦」です。
医療費控除の計算をしていますと、病院や薬局の領収書(レシート)がずらりと並びます。〇〇病院、△△歯科、□□薬局・・・。
ふむふむ。〇〇〇〇キヨシや〇〇〇ドラッグなどのドラッグストアの領収書も含まれていますね。あ、もちろん日用品やお菓子の金額は除かれていますよ(笑)。
あれ?でも・・・。
またまたここで疑問が生じました。
【2】忘れていませんか。
皆様、医療費控除のために1年間、領収書を大切に保存なされています。
病院や歯科医院での診察、治療、入院代、そして処方箋をもらっての薬局でのお薬、ドラッグストアで買った風邪薬の代金など。
でも、まだ何か忘れていませんか?
え、でも領収書はこれで全部だし・・・。忘れているものなんて・・・。
ここで、医療費控除の「控除の対象となる医療費の範囲」について書かれている規定を見てみましょう。
『次に掲げるもののように、医師、歯科医師、令第207条第4号《医療費の範囲》に規定する施術者又は同条第6号に規定する助産師(以下この項においてこれらを「医師等」という。)による診療、治療、施術又は分べんの介助(以下この項においてこれらを「診療等」という。)を受けるため直接必要な費用は、医療費に含まれるものとする。』
(1)医師等による診療等を受けるための通院費若しくは医師等の送迎費、入院若しくは入所の対価として支払う部屋代、食事代等の費用又は医療用器具等の購入、賃借若しくは使用のための費用で、通常必要なもの
(2)・・・・・以下省略
もう、お気づきですね。
そうです、領収書の無い「医療費」。 通院費(交通費)です。
領収書を見ていると、ご自宅から遠く離れた病院などで受診しているケースも数多く見受けられます。
そんな時、ああ勿体ないな~。なんて思ってしまうのです。
ご自宅から電車を乗り継いで病院まで。もしかしたら駅からも距離があって最寄りのバス停まで・・・などと考えますと実は1年間で結構な交通費がかかっているものです。
例えば一度の通院で片道、電車代が300円、バス代で200円、合わせて500円。往復で1日1,000円。
月に1度の通院でも年間で1,000円×12回=12,000円の医療費がかかっているのです。
領収書を集計してみたら10万円に届かないと嘆かれていた方も、本当は医療費控除を受けられるかもしれませんよ。
領収書のあるものだけが医療費とは限りません。
見えない医療費を考えてみる。
1980年代のコメディー映画「ゴーストバスターズ」ならぬ、「通院費バスターズ」
医療費控除を有効に活用するための二つ目のポイントです。
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